「デジタル教科書」は子どもの学力を下げる?

中村 翔 中村 翔

こんにちは!
wagaco塾長の中村です!!

先日、こんな記事を見かけました。

興味深い記事でした。
是非ご一読ください。

要約すると、

デジタル教科書と学力の相関は見られず、明確な効果は明らかになっていない。

というものです。

デジタル教科書の整備状況1位の佐賀県が、全国学力テストで43位/47位。
反対に「学力テストのトップ秋田県は、デジタル教科書の整備状況が最下位」という結果は、驚きでした。

さてここからは、何のエビデンスもない体験談です。

僕自身も2010年頃から、生徒さんの家庭学習をサポートするため、YouTubeに授業動画をあげています。
苦労して作ったものだし、できるだけ有効活用したい!」というのが、本音中の本音です。

だから何度も授業動画が中心の教室運営を試みましたが、まだ納得のいく方法を見つけていません。

結局、紙ベースで学んでいく方が、「紙ベースで行われるテスト結果は、自然と良くなる」というのが実感です。

もちろん、「デジタル教科書が100%ダメ」なわけではありません。

・ 動きがあった方がわかりやすい数学
・ ネイティブ発音が聞き取れる英語
・ ネット検索による理科社会の探究

デジタルのメリットもたくさんあります。

実際、当塾では「数学の苦手問題の強化」や「英作文とリスニング力の強化」は、授業動画付プリントを渡して生徒さんに自習してもらっています。
生徒さんは困ったら、QRコード読み取って、授業動画を見ています。
そして現実に力がメキメキついています。

それでも、あくまでも基礎固めに使う程度です。
難問や応用問題は、コミュニケーションを重ねる中で、少しずつヒントを与えていく方が、授業動画よりも効果的に学べます。

もちろんYouTube上で、難問をエレガントに攻略する素敵な動画がたくさんあるのも知っています。
僕自身の動画も、「神授業」とコメントを頂くことも、少なからずあります。

ただそれは、視聴者の方が「積極的に探して、能動的に授業動画を見ている」からこその感想です。
塾に来た生徒さんに、「ほい、この授業動画見て学んどいてね。」という受け身な勉強では、やっぱり生徒さんは伸びにくい。

デジタル教材も結局は「紙の神参考書」と同じで、わかりやすく理解するための”1つの手段”です。
決して”目的”ではない。

勉強に限らず、手段を目的にして、良い結果が出る試しはないですよね。

「このツールさえ与えれば、どんな生徒さんでも魔法のように成績アップ」なんてものは、ない。
結局、生徒さんのモチベーションが大切だから。

・ デジタルにしかできないことは、デジタルでやる。
・ 紙で十分なことは、紙でやる。

生徒さんにとって、最適な手段を用意してあげて、少しでも前向きな気持ちで学べる環境を創り上げる。
それこそが、これからの塾の大切な役割だと感じています。

「デジタルかアナログのどちらか」ではなく、「デジタルもアナログも生徒さんに役立つ方を選んで」使っていく。
そのためにも、これからもアンテナをビンビンにしておきたいと思います。

この記事を書いた先生

自宅塾、YouTube授業動画、自学自習用の教材作り、独学(簿記1級→数検1級→今英検1級)、学びエイド鉄人、プレミアリーグ(チェルシー)、ミスチルとサザン。

noteにコメントできるのはアカウントをお持ちの先生のみです。→ログイン

関連する記事